海外旅行の団塊世代の旅行事情


海外旅行で定年退職を記念した、「自分へのごほうび」で、まず最初の思い付くのは旅行だろう。長年、伴奏してくれたパートナーと一緒に、旅に出る。納得できる支出だ。

 しかし、この先も旅行はたくさんしたいから、予算には自ずから制約がある。1泊2日じゃ物足りないし、世界1周はちょっと覚悟がいる。実際のところ、みんなはどれぐらいの予算を組んでいるのか。実に興味のあるところだ。

 その疑問に答える調査結果が出た。JTBが調べたところ、定年退職の記念旅行の費用は1人当たりの平均で29万6000円だった。もっとも、この金額はあくまでも平均値で、調査結果を細かく見ると、リタイア期の旅行マインドがもっと透けてくる。

 JTBが発表した「団塊世代 国内海外旅行動向」調査によると、定年退職記念の旅行に投じるつもりの費用は1人当たり「31万~50万円」が回答者の17.6%を占め、最も多かった。
ほぼ同じ割合で続いたのが、17.2%の「21万~30万円」。
3位以下は6万~10万円(14.6%)、16万~20万円(11.7%)、11万~15万円(11.5%)、51万~100万円(10.1%)の順だった。
4万~5万円以上、3万円以下がそれぞれ5.1%、2.5%いる半面、「101万円以上」も3.1%いて、ここでも「格差社会」の縮図が見て取れる。

 団塊の世代(47~49年生まれ)を主な対象に、その旅行マインドを探ろうと、JTBがアンケート調査を実施したのは初めてだ。調査はインターネットで2月9日から14日まで実施した。対象は1946~50年生まれの全国の男女約1万人。

 希望する旅行期間で最も多かったのは「1週間~10日」の38.6%。2位は26.6%の「2~3泊」、3位は「4~5泊」の20.3%だった。

日本経済新聞 - 2007/3/27